Network Research Studies 海外研究拠点のご紹介
神戸大学 インドネシア拠点
インドネシア拠点を活用した感染症対策研究と人材育成

神戸大学インドネシア拠点は、インドネシアのスラバヤにあるアイルランガ大学熱帯病研究所内に設置されています。神戸大学はインドネシア(アイルランガ大学、ガジャマダ大学やインドネシア大学など)との長年にわたる共同研究や人材育成により、インドネシアとの深い信頼関係が築かれ、その結果、多くの成果をあげています。
インドネシア拠点を中心に我々は複数の感染症研究プロジェクトに取り組んでいます。
1.インドネシアに生息するサル類からの新規病原体(人獣共通感染症の病原体)の探索研究
2.ウイルス性下痢症の疫学調査
3.薬剤耐性菌動向調査
4.デング出血熱の病態解明
主要論文・実績
- Seroprevalence of SARS-CoV-2 anti-spike IgG antibody among COVID-19 vaccinated individuals residing in Surabaya, East Java, Indonesia. PeerJ. 2023 Sep 25;11:e16142.
- A household survey of intrafamily norovirus transmission. J Med Virol. 2023 Oct;95(10):e29164.
- Metagenome and Resistome Analysis of Beta-Lactam-Resistant Bacteria Isolated from River Waters in Surabaya, Indonesia. Microorganisms. 2024 Jan 18;12(1):199.
- Spatial–temporal transmission dynamics of HIV-1 CRF01_AE in Indonesia. Sci Rep. 2024 May 10;14(1):9917.

研究代表者から一言
インドネシアのアイルランガ大学熱帯病研究所に神戸大学 新興・再興感染症国際研究共同拠点(神戸大学インドネシア拠点)を設置し、H5N1鳥インフルエ ンザ、ウイルス肝炎、デング熱・デング出血熱、および腸管細菌感染症等を研究してきました。今回のプロジェクトでは、新規感染症の探求、ウイルス性下 痢症、薬剤耐性菌感染症、デング熱等に関する研究に取り組んでおります。また、グローバルに活躍する高度人材育成を進めております。インドネシア拠点では、神戸大学で学位を取得した多くの研究者が共同研究に参加しており、強い信頼関係の下、研究を進めております。
グループリーダーとして、勝二郁夫教授(医学研究科)、亀岡正典教授(保健学研究科)、白川 利朗教授(科学技術イノベーション研究科)が、インドネシアとの共同研究を遂行しています。インドネシアとの連携により、研究成果を世界に向けて発信し、感染症研究のさらなる発展に貢献していきたく存じます。

研究代表者 もしくは 拠点長名:森 康子
役職:神戸大学大学院医学研究科 教授
学位 :医学博士
(大阪大学大学院医学系研究科)